しったかぶり!日本紀行

少しずつ読みやすくしてまーす^_^

8 山陰本線 波子駅の裏山秘密基地「古城山展望台」の絶景

 石見空港に降り立ってから約4時間半。ここまで浜田市の名所を巡ってきたが、温泉津へ向かう旅は、そのお隣・江津市までやってきた。

市境には、浜田市側に県立しまね海洋館アクアスがある。最寄り駅は江津市の「波子駅」だ。自分自身が忘れるので特記しておくが、「ごうつ」市の「はし」駅である。

山陰本線 波子駅

赤瓦が特徴的な山陰本線 波子駅

駅の駐車場に車を停めて、車から降りると何だか良い匂いが。波子駅では「石見麦酒 波子駅醸造所」が営業しており、列車待ちのひと時に、石見ビールを呑んで過ごすことができるのだ。

山陰本線 波子駅

波子駅舎内

駅内に酒類醸造所があるのは国内初で、2024年にオープンしたとのこと。残念ながら私は車で旅をしているのでお酒を飲むわけにゆかない。私がここを目指したのは、この駅の裏山にある展望台に登るためだ。

赤がわらとはんどの町 波子町

赤がわらとはんどの町 波子町

話はさかのぼるが、2月に妻が「たまには一人旅してきな」と言ってくれた時、まず思い浮かんだのが、どうしてか、赤瓦の風景だった。赤い瓦と言えば、石州瓦だ。なんとなく、赤い瓦と温泉が良いな、と空想が膨らみ、あっという間に今回の旅の骨格ができた。

波子駅から古城山展望台へ

波子駅から古城山展望台を目指す。

それから、石見関連のマップやサイトを徘徊し、この波子駅の裏山の「古城山展望台」の存在を知った。

波子町は、江戸後期から昭和中期まで、石州瓦をはじめとした「石見焼」の窯元が多く営まれ、栄えた町である。今回の旅のテーマにうってつけと言えるだろう。

山陰本線 波子駅 柿本人麻呂

柿本人麻呂伝説の地でもある。

古城山展望台を目指しながら、少しこの町のことを考えてみる。波子町の名の由来は諸説あるが、その中のひとつに「土師器」、はじきと言われる土器を作る工人集団である「土師氏(はじし)」という士族と関係があるとされている。

土師器は、古墳時代から平安時代にかけて使われた素焼きの土器の総称で、赤褐色や黄褐色の色合いが特徴である。

波子駅の桜

波子駅の桜

石州瓦の原料となるこの地の土は、数百万年前から堆積してきた都野津層という堆積層、とりわけ良質な粘土層である。つのづ、と読む。

古城山展望台 案内板

波子駅から古城山展望台まで余念なく案内がある。

「はんど」はこの町のそこここにも置かれている水瓶のことで、やはり都野津の粘土層による特産である。

案内に沿って歩くと、やがて道を逸れ、民家のようなところを縫うように進むと、丘の上に秘密基地のような展望台が乗っかっているのが見える。

古城山展望台

古城山展望台の丘

どこか「ハウルの動く城」の丘に似ている坂道を登ると、「俺たちの旗を掲げよう!」と言いたくなるような、秘密基地のような展望台にたどり着く。

古城山展望台

秘密基地のような古城山展望台

木造の展望台には、石州瓦のプレートが張り付けられ、「古城山展望台 2017年7月」と白地で抜かれている。なんて素敵な秘密基地なんだ!

展望台に登り、波子の街並みを眺める。

古城山展望台から西の方角

古城山展望台から西の方角を眺める。

西側はド逆行となり写真ではなかなか分かりにくいが、北側の眺望は赤瓦と青い海の色調の違いがとても美しく、そうそう!こういう景色が見たくて石見にきたんだよ。と言いたくなるような風景が広がっていた。

古城山展望台から北の方角

古城山展望台から北の方角を眺める。

古城山展望台は、地元の有志の人々によって整備されている。山陰海岸に著名な景勝は数あるかもしれないが、人の手で捏ねるように作られたこの秘密基地は、波子という町の成り立ちと、そこに住む人々の文化が練りこまれているようだ。

古城山展望台から波子駅を眺める

古城山展望台から少し降った場所から波子駅を眺める。

そんな風に思いながらこの丘から降りる。

とても気持ちの良い、さわやかな気分になれる丘だった。

 

To be continued... 👇

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🏘 古城山展望台 ~メモ~ 🏘
私の所要時間 21分
住所 島根県江津市波子町
見学時間 いつでも
休場日 なし
入場料 なし
駐車場 あり・波子駅に数台
アクセス JR下府駅より徒歩25分
JR浜田駅より江津方面行きバス停「千畳苑口」下車 徒歩15分
ホームページ    古城山展望台 | しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト