しったかぶり!日本紀行

グループ「灯台・燈台・岬」を作成してみました!!

3 家族で参拝!福井・越前国一宮「氣比神宮」は北陸最強の守り神

 「北陸道総鎮守 越前國一之宮 氣比神宮」

敦賀に暮らす人々は、古くからこのお社を「けいさん」と呼び親しんだ。「気比」ではなく、「氣比」である。

北陸道総鎮守 越前国一宮 氣比神宮 外拝殿

北陸随一のパワースポット

朝。7時である。遠く相模国は横須賀・浦賀から私たちはやって来た。曲折はあったものの、旅の安全を願い、いの一番に氣比神宮へ参拝する。

越前国一宮 氣比神宮 古殿地

東駐車場に古殿地あり

駐車場は表参道と東側とにあるが、私たちが停めたのは東駐車場であった。ここには、そもそも氣比神宮が興った起源にあたる「古殿地」が遺されている。特徴的なヘアスタイルをした狛犬の向こうに、「土公」と呼ばれ聖域がある。

越前国一宮 氣比神宮 古殿地 家族連れ

次男がはやい

実に静かである。

土公は氣比大神降臨の聖地であり、古文書に「触るべからず畏み尊ぶべし」と記されている。

神籬磐境(ひもろぎいわさか)という。

越前国一宮 氣比神宮 土公

学校と広場に溶け込む聖域

万物に神が宿る(アミニズム)という日本古来の宗教感覚は現代においても色濃く日本人の精神性にかかわっているが、この氣比神宮は2000年以上の歴史があり、天筒の嶺(天筒山か)あるいは土公そのものを神様として崇めてきた。

歓迎 北陸総鎮守 氣比神宮 北陸新幹線 東京ー敦賀開業

境内へ!

古代日本に仏教が入ると、様々な要因から社殿というものが設けられるようになる。大宝2(702)年に文武天皇の勅命により造営され、やがて越前国で最も社格の高い一宮とされるようになった。

越前国一宮 氣比神宮 曇天の外拝殿

曇天の外拝殿

主祭神は伊奢沙別命(いざさわけのみこと)。 笥飯大神(けひのおおかみ)、御食津大神(みけつおおかみ)とも称し、食物を司る。ほかにも海上交通安全、農漁業始め衣食住の生活全般を守護するマルチタスクな神様である。

越前国一宮 氣比神宮 おみくじ

おみくじー!

東参道の駐車場から境内へ入ると、あっという間に拝殿であった。私たちはおのおの参拝を行い、おみくじを買った。

「岩の上に 根を張る松の 風雪に耐えて 常盤にみどり栄ゆる」

越前国一宮 氣比神宮 本殿を囲う鳥居

大鳥居へ向かう

中吉とあった。結び所にきゅっと締めながら、なるほど今の私にぴったりだなと思った。これからはきっと楽しいことがたくさん到来するだろう。

さて、せっかく来たので立派な大鳥居も見たいので表参道の方面へ歩を向ける。

越前国一宮 氣比神宮 拝殿への鳥居

境内表参道へ

氣比神宮は、南北朝の争乱では、南朝の後醍醐天皇を奉じた。社家社僧や勤王の群を募り戦勝を祈願したあたり、往時の勢威と宗教勢力のパワフルさを感じる。境内には「旗掲げの松」の子孫が残り、往時の気分を偲ぶことができる。

越前国一宮 氣比神宮 旗掲松

南北朝時代、氣比大明神の戦旗を掲げた。

 

社務所の傍らには、旅で良く出会うおじさん。「芭蕉の句碑」が置かれている。

中秋の名月を求めてこの地を訪れた芭蕉は、いくつも月に関する句を詠んだ。連投と言って良い。松尾芭蕉の像の左奥にも、芭蕉翁月五句の碑が置かれている。

北陸道総鎮守 越前国一宮 氣比神宮 芭蕉の碑

月清し 遊行の持てる 砂の上

手水舎の近くには、「長命水」が湧いている。この地に新たに仲哀天皇・神功皇后・日本武尊・応神天皇・玉妃命・武内宿禰命を合祀すべく社殿を造営している時に突如として噴出したという。

越前国一宮 氣比神宮 パワースポット 長命水

屈指のパワースポット

このことから神徳の宿る神水として、さらには祀神七柱の中でも武内宿禰が特に長生きであったことから長命水と名付けられ、1300年にもわたり篤い信仰を受けてきた。

さて表参道を逆流してきたが、ほどなく大鳥居に至った。

福井県敦賀市 官幣大社氣比神宮 大鳥居

官幣大社氣比神宮の碑

現在の社域は、そこまで広くないから、コンパクトに参拝ができる。子連れにはちょうどいい感じである。ここで、親切な方が家族そろっての写真を撮ってくれたので、お返しにその方の写真を撮った。

越前国一宮 氣比神宮 重要文化財 大鳥居

家族との対比でその大きさがわかる

この大鳥居は、江戸時代の寛永年間に旧神領地である佐渡(新潟)の鳥居ケ原から伐採・奉納した榁樹で、正保2年に建立したという。朱塗りの木造鳥居で、下部は建付けのよさそうな、神仏習合の神社に多く見られる「両部鳥居」である。

越前国一宮 氣比神宮 日本百名月認定「氣比神宮にのぼる月」-松尾芭蕉が求めた名月の地-

駐車場がある東参道回廊の門

2021年に、氣比神宮は「日本百名月」に選ばれた。「氣比神宮にのぼる月」-松尾芭蕉が求めた名月の地- という風流な副題にある通り、人の撮った写真を観る限り、実に見事な名月である。いつかは月見に来てみたいものだなぁ!芭蕉の背を感じながら、氣比神宮をあとにした。

 

つづく👇

 

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旅のメモ📝
⛩ 越前国一宮 氣比神宮 🌙
住所 福井県敦賀市曙町11-68
参拝時間 開・閉門時間
【4月〜9月】5:00~17:00
【10月〜3月】6:00~17:00
お守り、御朱印の授与
8:45~16:45
駐車場 表参道・東参道
駐車場無料(100台)
アクセス 🚃:JR北陸本線「敦賀駅」下車 徒歩約15分
🚌:駅前よりバスにて約5分
  「福鉄バス」「コミュニティバスはぎ号」「ぐるっと敦賀周遊バス」
  いずれか。氣比神宮前停留所下車すぐ
🚙:北陸自動車道「敦賀IC」より約10分
ホームページ ご祈願、厄除け、神前結婚式なら、氣比神宮 -
👑氣比神宮の称号 🔱
重要文化財 大鳥居
国指定名勝 おくのほそ道の風景地
日本百名月 認定登録第61号 【種別:B類】「氣比神宮にのぼる月」
一宮 越前国