※この記事は、公開中の映画「果てしなきスカーレット」の内容に関するネタバレを含みます
「果てしなきスカーレット」
観てまいりました!!

もう、最っ高。大感動。
黄砂でマスクしてたんだけど、涙でぐっしょり濡れて下から漏れて、よだれ垂らしてる人になっちゃってました。
確実に今年、いやここ数年で観た映画の中でも(そんなにたくさんは観てないけど汗)、間違いなく一番良かったと淀みなく言える、名作だと思います。
この先、ネタバレを含みます。
この感動をぜひとも伝えたい。
そのためには、やはりネタバレを含まざるを得ますまい。
もうちょっと下からだけど、内容を知りたくない方はブラウザバックしてね!
なんで観に行ったのか。その理由は不純!
事前に酷評がSmartNewsに勝手に流れまくって来たから、観るつもりなかったけど返って興味をそそられて映画館へ足を運んだ、という次第。動機が不純ですね・・
たまたまだけど、11月下旬から細田守の過去作品がNetflixで配信され出して、長男かけ8歳と「サマーウォーズ」を観たら彼がいたく気に入って一緒にリピートしたんだ。
「細田守感」みたいなものは特にありませんで、他の作品も過去にテレビで観たことはあったけど、サマーウォーズほどは楽しめなかったかな。と言ったていど(「時をかける少女」は観てないや。「未来のミライ」はほぼ忘れたけどかなり戸惑ったと思う)。
そうそう
「果てしなきスカーレット」
言うまでもないかもだけど、細田守の最新作で、原作・脚本・監督を担当しておるのです。
一番の関心は「何が悪評を呼んでんだろ」だった。
見始めてすぐにストーリーにのめり込む!
そんな、凄く感じの悪いスタンスで見始めたんだけど、はじまって割とすぐに映画の中に引き込まれてしまって、途中からはもう、聖(バディ役の日本の看護師の青年)を画面の隅にでも押いやってスカーレットをスクリーンぐるみ抱きしめたくなるほど、彼女の行く末を祈るような気持で観るようになっていましたね。
とにかくスカーレットの顔色の悪さや表情の険しさが切ないの。
子どもの頃、王様である父と朗らかに笑う回想、それがあっという間に引き裂かれる。
悪役は分かりやすく醜悪。スカーレットも憎しみに表情を歪め、復讐だけを目的に生きてきたのに、あっさり裏をかかれて負けてしまい、死者の国へと迷い込むのだ。
死者の国で出会うのが、日本の青年・聖だ。中世デンマークの王女と現代日本の看護師。この突拍子もないマッチングが、ひょっとしたら人に受け入れられない一因かもしれない。
でね、聖がまた良いヤツなのよ。ちょっとムカつくくらい。純粋まっすぐ君だ。こういう子いたと思うよ?クラスに1人くらいは(私!?違うか‥)。
その聖の、スマートで誠実な異文化コミュニケーション。私もここは見習いたい!!現代っ子的な人間力が、まさに化学反応ですよ。過去と現代の価値観が入り混じることにより化学反応が起こって、スカーレットの心をじわじわと溶かして行くわけ。
繊細に描かれる凍り付いた心の雪どけ
無理だよ、普通。
容赦のなかったスカーレットが、「鞘うち」だけで戦い始める。
緊張しきって疲弊した表情に、あきれ顔が出てくる。
荒野で足手まといになっている聖をほっとけない。
手当をされるときの羞恥心「恥ずかしい!!」
これは変化ではなく、彼女の内面にあった本来の姿
—父と朗らかに笑って過ごした頃の― がよみがえったのだ。
こういったスカーレットの変化は、実に丁寧に精密に描かれていると思う。

渋谷でのダンスシーンは、確かに荒療治なのだろう。
しかし、私はこれくらい鮮烈な未来を見ない限りスカーレットの心を動かすことはできないと思うんだ。
なぜか。
彼女の復讐心は恨み骨髄に徹している。
すぅーーーーーーーっ(息を吸い込んで)
当たり前だぁーーーー!!
最愛の父を残虐に殺されたんだ。
目の前で。いたいけな少女の目の前で。
サイヤ人だったら金髪に覚醒してるところだぞ。
心の傷は半端な覚悟では癒せない!!
生半可なインパクトでは、凍りついて時間の止まったように冷たい心は動かせない。
半笑いで伝えるような言葉だとか
ほかの誰かに考えてもらった文章だとか
簡単に取り消せるようなメッセージだとか
そんなものでは絶対にダメなのだ。だから振り切っているんだと思う。
あのスカーレットが「うれしかった」と瞳を輝かせて言うのだ。
ここで泣かないわけが無い!!
聖、よくやったぞ(でもそれ俺じゃないとか言ってるしこの人)。
温まった心が背負う新たなる苦悩
しかし彼女が本来の自分を取り戻していくという大仕事は、今の自分の行いとの矛盾を背負うことになり、そこからスカーレットは大きな苦悩にさいなまれることになるのだ。
さらに、父が遺した最期の「言葉」。
これが、このストーリーの核心になると思うんだけど(書かないけど)、実にさまざまな解釈ができる「言葉」で、検討会まで開いて(これも「語りすぎ」批判の一因かな?私はそんなに尺取りもしてないしアリだと思った)も、なかなか結論が出ないんだけど、それっぽい結論に彼女は衝撃を受け、悩みは深まるばかりだ。
それでも、スカーレットと聖の旅路は最終局面へと向かう。
クライマックスはぜひ観て欲しいから書かないけど、私は最高に感動した。
魂を揺さぶられた。
ハムレットとか神曲?とか、下地になった題材とか思想的背景なんて申し訳ないがぜんぜん知らないけど、旅の最中で2人が残してきた足跡!慈悲とか優しさとか信頼など、色々な要素がちゃんと結実して、究極の場面でスカーレットは、その「言葉」の決定的な意味に気付くのだ。
この「言葉」も、ひょっとしたら共感を呼べない理由になるのかもしれない。個人的には、なんて美しい結論に至ったんだ!と感涙することしきりだった。
最高の劇場体験でした!
とにかく私は、ストーリー冒頭から没入できたし、ぐいぐい引き込まれながらスカーレットたちと一緒に旅をするような気持ちだった。
これで本編1時間51分。2時間無かったの?嘘でしょ。
最終的には聖にも少し情が生まれている自分が悔しかった(苦笑)。彼もまた(私もまた?)、この果てしなき旅路で成長したのだと思う。
ここに現実主義と理想主義が、激しい葛藤の末に折り合った。
というより、本来相入れることなき2つの思いが、積み重ねた道程の果て、ついに「織り合」った奇跡である。
これは、愛と呼べるだろうか…
呼べる(きっぱり)!
・・・・・
スカーレットが目指した「果てしなき」旅路。
復讐という目的に苦しむ彼女がたどり着くその答えとは!!
心の靄が晴れるような爽やかなエンディングは心底、快いものだった。
声優さん、歌、映像。もちろん良かったけど、私はストーリーがいちばん好きだ。
考察も面白いが、それが必要ないくらい簡潔だったと思う。正面から観た方が、果てしなきスカーレットは、きっと刺さる。
終わった直後にもう一度リピート!と思ったけど子どもが学校から帰ってきたり忙しいので断念。ほんとにもう一回観たかった。
間違いなく近年でもNo.1の映画鑑賞体験となりました。

フードコートでインドカレーを食べながら余韻に浸っていたら、プログラム買おう!!と思い立ち、映画館の売店で購入。
事前知識ゼロだったから、どんな思いで作られたのか、これから読んでいきたいと思いまーす!!
おしまーい。