映画を観た感想はこないだ書いたけど(こちらっす(^^ 過去記事へ)
劇場での「絶妙なかゆさ」体験はそのままに、主人公・遠野貴樹くんやヒロイン・篠原明里さんなど、登場人物の心象風景がよくわかって、あぁ、映画のあのシーンって、こんなこと思っていたのね、と、彼らの思いを深く理解することができました。
ただ、「鬱展開」とも言われる新海原作をけっこう大胆に変更しているため、「かゆさ」どころか「痛み」を求める向き(私?うーん、まぁ、想像にお任せします)にはちょっと物足りない展開になっているかもしれない。
どちらかというと「救い」の成分が多めのバロメータなので、そういう意味で言うと、新海原作の「苦み」は減量されているかな、と思いました。
成分分析の結果、5段階評価で成分比較をすると以下のような感じです。
新海原作
救い ☆☆☆
苦み ☆☆☆☆
痛み ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
痒み ☆☆☆☆☆
鬱 ☆☆☆
鈴木ノベル
救い ☆☆☆☆
苦み ☆☆☆
痛み ☆☆☆
痒み ☆☆☆☆
鬱 ☆☆
こんな感じです(全くもって個人の感想ですねw)
遠野くんが人生を歩き進めていく過程が、原作とは別の役割を担った登場人物や新たな登場人物によって、より克明に描かれている。という印象です。
ただし、ストーリーに通底する根幹の部分は変わらず、よりブラッシュアップされていると私は読んでいて思いました。練られ、洗練された印象です。
・・・あるよね。人生の始まりに近い時代。子供の頃の一瞬の出来事が、一生を貫く自分自身の根っこになることって。それが恋かもしれないし、死との出会いかもしれないし、いやいや、小石にけつまづいて転んだ時かもしれない。
「秒速5センチメートル」少女が何気なく発した言葉、「○○○」少女が確信を持って言った言葉。少年がずっと探していた場所・言葉。ふたりの人生は確かに分かたれたのかもしれないけれど、確かにその時間は、ふたりにとって永遠となったのだ。
そんな事を思い、私は読み終えた後しばし、胸を熱く(半ば陶酔して)したのであった。
おしまい。
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