法隆寺でメイン所といったら飛鳥時代の五重塔や金堂が遺る「西院伽藍」だけど、ほかにも見所はたくさんある。西院伽藍をめぐった私は、つづけて境内西側や大宝蔵院を探索してみた。
西院伽藍を巡ったいっこ前の記事はこちら☆
法隆寺の境内図は、下記のものがシンプルで分かりやすく重宝した。境内にも同じ図が随所に置かれているので大変便利だった。

境内の西側を散策していく。
まず目を引くのが、三経院だ。これは聖徳太子が3つの経典(勝鬘経・維摩経・法華経)を注釈した「三経義疏」に因んで付けられた名称で北方向へ延びる西室の南端を改造したもの。

南北へ桁行十九間(35mくらい?)あり、南側の七間(13mくらい?)が三経院、残りが西室で、鎌倉時代の寛喜3(1231)年の再建で、西室は文永5(1268)年に建立された可能性が大きいそうだ。

西院伽藍の北西の小高い丘の上に建っているのは、西円堂といって、建長2(1250)年に再建された鎌倉時代の国宝建築物だ。

元のお堂は養老2(718)年に光明皇后の母・橘夫人の発願により、行基菩薩が建立したと伝えられている。堂内中心には奈良時代の国宝・薬師如来像が安置され、周囲には十二神将像が取り囲み、東面には千手観音像、北面には不動明王像が据えられている。

お堂の丘から西院伽藍を眺めてみる。
木々がかぶさって景観は良いとは言えないが、概ねこの景観が飛鳥時代から続くものだと思うと、その歴史の長さ深さに感じ入ってしまう。

西円堂の丘から降り、南へ進む。宝珠院や中院のある築地塀の緩い坂をなお降って行く。いずれも本堂は重要文化財であるが、その全容は観えなかった。
ちなみに、この左手に売店があり、その先には真新しいジェンダーフリートイレが整備されていた。突き当たると、左折して東進する。右折すると西大門(下の写真奥)から境内外へでてしまう。

手前の門は「大湯屋表門」で重要文化財である。大湯屋は僧たちが法要などの行事前に体を清める浴場で、これも重要文化財に指定されているが全容はやはり見えない。

西院伽藍の中門を横目に通り過ぎ、西院伽藍の東、鏡池を眺めてみる。
「籏尾分川」と刻印されたこの手水鉢の石板?は、旗尾池と分川池のことらしく、法隆寺の南西にあり、このあたりの人々から寄進されたものらしい。

聖霊院は、聖徳太子の尊像を安置するために東室の南端を改造したもので、鎌倉時代創建、国宝に指定されている。安置された聖徳太子像は、平安時代の国宝である。西室と同じで、東室も同様に南北に延びる建物だ。

そのすぐ東には妻室が並行して建っている。こちらは平安時代建立で重要文化財に指定されている。

東室と妻室を映したのが下の写真。
東室は、4棟あった僧房のうち創建以来遺ると考えられるの唯一の建物で、南端の聖霊院をはじめ改築、修復が行われているものの、飛鳥時代の遺構を伝える貴重な国宝だ。

わかりにくいけど、下の写真右の建物は綱封蔵(こうふうぞう)といって、寺宝を保管するための蔵で高床式になっている。この蔵は「双倉(ならびくら)」といわれる様式の建物だ。

奈良東大寺の正倉院も双倉にあたるが、中央を吹抜けとして、吹抜け部分に向かって扉を開く本来の形式が観られるのは、この綱封蔵のみである。

綱封蔵の西面から大宝蔵院へ向かう。この先有料区間(西院伽藍・東院伽藍と共通)だ
食堂は「しょくどう」でなく「じきどう」と読むが用途は同じだ。もとは寺務所だったが、平安時代から僧が食事をとる場所になったという。
写真左の食堂は奈良時代創建の国宝で、右の細堂は重要文化財に指定されている。このように大小のお堂が軒を接して並ぶ建築様式は双堂(ならびどう)といって、奈良時代の伝統的な様式だ。

大宝蔵院は平成10(1998)年に落成した法隆寺で最も新しい建物で、その名の通り法隆寺が所持するお宝が保管展示されている。
内部は撮影不可なので写真は無いが、百済観音堂に安置された百済観音像(飛鳥・国宝)をはじめ、いつか教科書でも見た気がする玉虫厨子(白鳳・国宝)、観音菩薩像(飛鳥・国宝)などなど、古代の美意識を直に感じられる展示の数々が並んでいた。

大宝蔵院を出ると、目指すは東院伽藍だ。
中ノ門とも呼ばれる東大門は、三棟造(みつむねづくり)という建築様式で、奈良時代創建の国宝である。

くぐって反対側から観てみる。
もともとは南大門と同じ向きで食堂の真南にあったものを、平安時代にこの場所に移築されたと考えられている。

東大門の先は、西院伽藍の雰囲気とは少し変わり、多少静かな雰囲気だった。

宗源寺四脚門(勧学院表門)は、東院伽藍へ向かう左手にある。鎌倉時代の嘉禎3(1237)年に建立された重要文化財だ。

じっくり法隆寺を巡っているが、いよいよ次でラスト。
この先が東院伽藍である。
To Be Continued👉
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旅のメモ📝
法隆寺公式HP → https://www.horyuji.or.jp/