越前大野の朝の散歩は横着にも車にて。
「本願清水 イトヨの里」へとやってきた。
大野市糸井(いとよ)町。町名までいとよなのが何とも微笑ましい。

駐車する場所を探っていると、広場にラジオ体操で集まってきたおいちゃん、おばちゃんが、そこ、そこ停めていいよ!と誘ってくれた。

イトヨを探して眺めまわすのだが、なかなか見つからない。
大野市には現在、10,000匹のイトヨが生息しているといい、この本願清水には、そのうち6,000匹がいるという。

本願清水は、戦国時代の終わりにこの地を治めた織田信長の武将・金森長親がこの地を掘り下げて町用水の水源としたのがはじまりという。
本願、ときいてピンとくる人もいるかと思うが、本願清水の名の由来は戦国時代を席巻した勢力の一つ・本願寺に関する寺がここにあったから、とか本願寺門徒を使役して本願清水を開削したから、とも伝えられている。

本願清水イトヨ生息地は、淡水型(陸封型)イトヨの南限生息地として国の天然記念物に指定されている。本州では栃木の太田、福島の会津と国内で3例しかなく、いずれも近年の人による開発のため、絶滅が危惧されている。

基本的に海に住み、産卵期に川を遡上する生体を持つため、陸封型は大変に希少である。大野では昔から「ハリシン」と呼ばれ、往古はどこにでも見かけられるような魚であったが、個体数の減少により、ここ本願清水を整備し、今は大切に守られている。

いとよは、ヨコエビや水生昆虫を食べ4、5月に産卵の最盛期を迎える。枯草などの植物繊維を集め、トンネルのような巣を作り、そこへメスが1度に30~150個ほどの卵を産み付ける。
オスは、同じ巣に別のメス2、3匹にも求愛して産卵させるという。
ほう、一夫多妻のハーレム制度というわけですか。

オスはメスに産卵させるだけではなく、その後は卵を護り、孵化して稚魚に育つまで面倒を見るという。りっぱなイクメンなのだ。
私も家族ほっぽらかしてほっつき歩いていないで、そろそろ宿に戻って朝ごはんにせねばな。そんなことを思いつつ、ラジオ体操後に歓談しているおいちゃん、おばちゃんにご挨拶してイトヨ生息地を辞した。
To Be Continued👉
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旅のメモ📝
参考資料
本願清水 ( ほんがんしょうず ) イトヨの里10年のあゆみ』(平成23年10月18日)発刊