季節は夏に向かっている。
先日、関東地方は梅雨前線をしっかりと抱きこんで梅雨入りの気象庁発表が出た。宮城の各所の天気を繰り返し巡回し、祈るように当日を迎えたが、結果として「ギリギリ梅雨入り」だった(苦笑)
ギリギリだったのは、何も気象現象だけではない。私も東北新幹線にギリギリだった。
いつも旅が始まる浦賀は、首都東京まで2時間近くかかる。なんなら、小田原から東海道線に乗って東京に向かう方が速いのだ。4時半に起きて、(前日は雨だったので)洗濯物を済ませて、残してゆく家族にたくさん作っておいたカレーをちょっと食べて余裕をもって6時に出る最初の浦賀発特急に乗って悠々と旅が始まる。
完璧に出来上がっているイメージに風穴をぶち明けるのが、子供たちである。今回は3歳の次男だった。「ほはよ~」と言いながら、5時に起きてきた。妻もつられて起きてきた。
「そう簡単にはいかないわよ」
そうした雰囲気を醸し出していた。
次男をあやして、卵を焼いて、洗濯物を干して、時間がどんどん減ってきて。
(やばい、電車出発まであと15分しかねぇ)
自宅から駅までは、徒歩20分である。つまらないプライドがあるので、妻には余裕を装っている。
「じゃあ、行ってくるね、よろしく」
ゴミ袋を持ち、ゆっくりと家のドアを閉め、ゆっくりと鍵をかけ、どっしりとした足取りでゴミ収集所にゴミを捨て。
なりふり構わず駅に向かった。
(したがっていつも恒例で撮影している浦賀駅は撮っていない)。
ふとももバッキバキになるくらい走って(上り坂と下り坂があるの)、なんとかギリギリで電車に乗った。まぁ、予定通りだ。
朝から汗だくだったが、品川から東海道線に乗り換えて(朝のダッシュでふらついた)東京駅に着いた。ここから写真を撮っているので、文章と写真が合っていないが勘弁してほしい。
「あれが…!」蔵王山だと山に関しては完全に素人の私でも思えるのは、やはりドッシリしたそびえ方がそう思わせるのであろう。例え上層部が雲に包まれていたとしても、その遠近法無視のド迫力はやはり王と冠するだけの威圧があるのだ。
東京駅から乗り換え時間17分。やまびこ205号に乗り込み(主に家での不測の事態に備えてと、ケチって自由席)、1号車の筑波山寄り窓側席に座った。
前の週に次男と2人で日帰りで白河小峰城を観に行った時は日光側の席だったから反対に乗ったのだ。筑波山を観れるかと思ったが、予報より晴れる時間が遅くなり遠くにかすんでいるのをギリ視認できるくらいだった。
その白河小峰城を視界にとらえた頃、小腹が減ってきたので、前日に嫁さんから餞別でもらったポテチを開け、食べた(乗客は大宮くらいから多かったが、宇都宮でほとんど降りた)。移り変わる景色の中、雲の鈍重さは変わらない。
ネットの蔵王山ライブカメラも定期的に確認するのだが、ホワイトアウトで雲がかかっていることが伺えた。というかここまで来たら目で蔵王山を遠望したとおりだ。白石蔵王駅に到着し、新幹線を降りると、曇っているとはいえ、空気が関東より少し乾いていることに安心した。梅雨にはまだ入っていないだろう。
駅のホームを歩きながら(1号車なので階段まで遠い)、蔵王のお山を睨む。晴れてほしい。
階段を降りると、駅構内の歓迎ムードが嬉しい。特産物や偉人の幟が華々しく飾られていて、とても楽しい。温麺、うーめん、片倉小十郎、和紙、うーめん!
白石城、こけし、真田幸村?白石城主の片倉小十郎は真田幸村から、大坂の陣での戦いぶりを見込まれ、遺児を託されている。
「少し時間を稼ごう」と思ったのは、予報の「曇りのち晴」が後ろ押しになり、白石に着いた頃には晴れている算段が崩れたからだ。蔵王山のライブカメラは依然真っ白で、ぜひ行きたいと思っている御釜はこのままでは観れそうにない。
旅程を練った時に、スタートを白石にするか仙台にするか迷い、新幹線のスピードでは後れを取るが、レンタカー代や宮城一円の巡りやすさで白石にした。そのあと、白石を先に巡るか、蔵王御釜へ直行するかは、レンタカーを借りる直前まで迷った。
白石城だな。
こういう時は割とカラッと決まるのだ。多分、最初から自分の中にある程度答えがあり、そこまで迷うのは一応その答えにたどり着くルートを脳内で無駄に探っているからなんだろう。
この旅を催すにあたり、2日間は平日を選んでいる。実は私は仕事が全然うまくゆかず、現在会社を休んでいて、適応障害という診断が降りている。仕事で躓いたのは、どうやらADHDの不注意の特性(極めて簡潔に書くと)が原因らしく、カウンセリングや必要な検査を終え、診断は出そうな状態である。
ADHDは発達障害の・・・ということを書き始めるとこの稿が終われないので割愛する。何のことだかわからない人は、性格の一個性、程度の認識で良いと思う。良い所も、悪い所もあり、それが悪さをしたとき、それは障害となりうる。
この旅のテーマの一つに、大好きな旅行で、自身のそういった特徴がどれくらい現れるのか、というのが興味本位で存在している。全然深刻な内容ではなく、笑えるだろうと思ったのだ。
多分、もうこの時点で表れているんだが、ともかく、カウンセラーさんからも「好きなことを」できるだけ休んでいるうちにした方が良いとアドバイスを頂き(わが意を得たりなのだが)、家族があるので長旅とはいかないが、妻に頼んで3日間のお暇を頂いたわけである。
前段が長くなったが、こういう感じで旅をはじめて行こうと思う。
つづく👇
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旅のメモ📝
🎒🚅 今回の旅の概要 🚙🌂 | ||||||
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タイトル | 宮城ひとり旅 | |||||
日程 | 2025年6月2週目の3日間 | |||||
旅のテーマ | ||||||
1 | 再訪も含めて宮城を遊びつくす | |||||
2 | 東日本大震災の津波震災遺構に行く | |||||
3 | 自身のADHD特徴が旅行中どれだけ出るか見たい | |||||
旅程の予定 | ||||||
1日目 | 白石⇒蔵王御釜⇒鳴子温泉 | |||||
2日目 | 鳴子温泉⇒気仙沼⇒三陸⇒女川⇒仙台で夜景を眺める | |||||
⇒牛タンを食べる⇒塩釜 | ||||||
3日目 | 塩釜神社⇒多賀城⇒名取市閖上⇒作並温泉で日帰り湯 | |||||
⇒秋保温泉で日帰り湯⇒重伝建村田の町並み⇒船岡城址 | ||||||
⇒岩沼あたり(ザッとしている)⇒山元⇒田んぼアート | ||||||
⇒白石温麺⇒帰る |